Monotron++
monotron++ front panel (Click to enlarge the picture)
Photo by OZAWA (C)2010
Monotron++はコルグのMonotronを改造したものです。MIDIの入力とVCAなどが追加されています。
MIDI入力により、Monotron++は外部に接続するキーボードで演奏できるようになりました。また、VCAはノイズゲートのように動きます。
追加されたVCAの回路はKORGのMS-20を参考にしています。ほとんどMS-20のクローンシンセになりつつあります。
Monotronの改造のためのすべての情報は可能な限り公開していきます。
Monotron++にはオリジナルのMonotronのすべての機能の他に4つのパラメーターが追加になりました。
- Glide
- VCO Wave form selector Switch(SQR / SAW )
- Pulse width for SQR Wave
- EG/LFO switch
- Output Volume (for recording output)
monotron++ back panel (Click で拡大)
Glide(グライド)はポルタメントとも呼ばれています。リボンコンローラーで演奏する場合にはこのパラメーターは不要ですが、MIDI(鍵盤)で鳴らす場合には、このパラメーターの必要を感じる人は多いと思います。僕のその一人です。
VCO Wave form selector Switch は、VCOの源波形を矩形波(パルス波)と鋸歯状波の2種類に切り替えます。
Pulse width knowb では、パルス波の幅を変化させます。50% からほとんど 0% まで変化します。波形選択を矩形波にした時しか動きません。
パルス幅を0%にセットすると、VCOからの波形が小さくなりますので、VCFの発振だけで音作りをすることができます。
EG/LFO switch はLFOをEG切り替えます。
MonotronのLFOの波形は、鋸歯状波です。リボンや鍵盤を押して演奏する1音がLFOの1サイクルより短ければ、LFOはまるでEGの様に機能します。EGスイッチは、はサイクルによるリトリガーを止めます。簡単ですが有効です。このスイッチで、LFOをディケイだけのEGとして使用できます。
さらに、出力ボリュームがあります。 Monotron++は中にVCAを内蔵させたので、monotronの音を止めれば雑音が出ません。
バックパネルには、MIDI入力(DIN 5p)とレコーディングアウトがあります。
レコーディングアウトは、ラインレベルで出ます。Monotronについているイヤホンジャックのボリュームとは独立して使えます。
AUX入力、ヘッドホン出力、およびヘッドホンのボリュームはまだあります。AUXインプットは、MIDIキーボードを打鍵している時だけ使えます。
オリジナルのMonotronのリボンコントローラとスピーカーははずしたので、MIDI入力だけがMonotron++を鳴らすことができます。
さて、Monotron++の内部に入っていきましょう。
Monotron++はNote On/Off、 pitch bend、 modulation wheel およびいくつかのコントロールチェンジを受けます。
- MIDI チャンネルは1chに固定されています。(スイッチを追加する必要がありますが、MIDIチャンネルは1~8に変える事ができます。これはあくまでオプションです)
- Note Number24以上から受けます。それ以下は、最低音が出ます。
- また、ピッチベンドレンジは1音に固定されています。
- モジュレーションホイールではビブラートを制御できます。 コントロールチェンジメッセージ4C(十進数で76)でスピードを変えられます。
そして、Monotron++は別のレガシーMIDI機器から送られるAll Reset Messageも受けます。
Monotron++のケースには、スマートにノブを追加するスペースはもうありませんが、ビブラートのスピードを変化させるノブをつける機能がオプションとして用意してあります。このセッティングではMIDIを通して速度を変える事ができなくなります。
オプションですが、パネルにスイッチを追加できれば、チューニングサポート機能も用意してあります。オートではありませんが、ボタンを押せばAの音(一般的な楽器のチューナー同様220Hz)が出ます。Monotron++のpitchノブをまわして、自分でチューニングを合わせます。他の楽器のチューニングにも使えます。
コルグのオリジナルのMonotronは内部にDC/DCコンバーターが内蔵されているので電源にはとても敏感です。電池以外の電源はお薦めしません。単4電池2本を単3電池2本に変更しました。(アルカリ電池がお勧めです)ご自身で改造すれば、ACアダプタも使えますが、要注意です。
サイズは 130mm×30mm×90mm。1ミリ厚のアルミケース(タカチのYM-130)です。
これにオリジナルのステッカーを貼り付けてあります。別のものに張り替えればあなたのオリジナルのデザインに変更できますができます。
ステッカーのテンプレートも用意しましたので、ご自身のデザインをやってみてください。
Monotron++のMIDI機能以外は、完全にアナログシンセです。さらに改造を加える事で、MIDIだけでなく別のCV+GATEを受ける事もできます。ムーグシステムと同様の1V/octに調整することができます。ゲート信号は 0V->5V です。
KorgのオリジナルのMoontronの温度変化による音程のずれの対策は完全なものではなく温度によってピッチ(特にオクターブ幅)が変動します。これを改造したMonotron++もまた、温度でピッチが変動します。室内のみでの使用としてください。ピアノなどと同様、季節の変わり目などにに、自分で再調整してください。再調整に関する情報は以下のページで確認ください。
ピッチのずれもアナログならではの醍醐味。エンジョイしましょう。
Information
以下は、あなたのMonotron++をご自分で組み立てるための情報です。
- VCFへの入力の追加
- 波形変換回路を追加するために、VCFへの入力が必要になります。Monotron++では、VC0とVCFをカップリングのコンデンサを外し、これをVCFの入力としました。どちらにせよ、カップリングのコンデンサは必要なので、波形変換回路側に追加してあります。
VCOのアウトプットは、Monotron基板の裏側のVCOという名前のランドが使えます。VCFの入力は、カップリングコンデンサをはずしたVCF側のフットプリントから引き出します。
表面実装部品(SMD)のフットプリントは大変小さく弱いです。軽く引っ張っただけで簡単にムシれるので、他のICなどちょっと大き目の部品(多くの場合、基板には空いたスペースがありません)にホットボンドなどで固定しておいたほうがいいでしょう。
- The couppling capacitor with VCO and VCF
- The foot print of Removed capacitor
- Adding wire to get VCF input
キットとして頒布する"MIDI-IF for Monotron"を使うだけであれば、この変更は不要です。
- "Gate"を使えるようにする
-
Monotron基板の裏の"Gate"というランドは、内部でRibbonのCVと接続されており、CV+GATEで使うには問題になることがあります。
写真にマークした抵抗をはずすことで、この影響を外す事ができます。部品を外すだけで、部品の追加はありません。MIDI-IFでMonotronをコントロールする場合に、この改造が必要になります。
- The chip register to enable GATE INPUT pad
- The foot print of Removed register
この部品を外すことで、MonotronはRibbonでは音がだせなくなります。Ribbonの機能を残したまま、Gateを外部から入れるには、部品の追加が必要です。詳細はこちらをご覧ください
- CVとGateを追加してみた
「VCFへの入力の追加」、「"Gate"を使えるようにする」のどちらも、Monotron本体の基板を改造しなければいけません。大体蓋を開けたところでメーカーの保障外になります。
- 全回路図
-
Analog part(2010-01-23)
MIDI part(2010-12-23)
- PCBデザイン例
-
Analog part and MIDI part
- Farmware for MIDI part
-
AVR Studio format(2011-01-12)
- ケースデザイン例
-
case design(in PDF FORMAT)
- ステッカーテンプレート
-
first variation
another variation(Designed by Rafael living in Switzerland! Thanks a lot!)
Yet another variation(MS-20 Type)(Designed by Radek living in Czech republic. Thanks a lot!)
Yet another variation(MS-20 Type Printable Version)
ファームウエアはC言語で書かれており、コンパイラはWinAVR (20100110 version) を 'AVR Studio 4.14(589)'で使いました。以下でWinAVRの最新版が手に入ります。
すべての情報はここにある形で提供され、予告無く変更される事があります。
Kits
MIDI-IF for monotron++ PCB (Click to enlarge)
Old version is
here
少しでもMonotron++を自作しやすくする様に、この改造のMIDI部分だけの基板を頒布します。
もともとはSX-150用に開発したものを、こちらでも使えるようにしたものなので、組み立て方を変えるとどちらにでも使えます。
定価1200円。(送料別). プログラム書き込み済みのCPU、部品セットもご相談ください。詳細はこちら。
Monotron++
電子工作は不得意だけど、Monotron++は使ってみたいという方の為に、組み立て済みのMonotron++もあります。すべて手作りなので、在庫の数は多くありません。現在(2011冬)2nd LOTです。最初の版の違いは
- 出力ジャックがMINIジャック(Φ3.5mm)から、標準ジャック(Φ6.3mm)へ変更
- ケース加工を専門の業者に委託しました
音は1st LOTとまったく変わりません。
出力ジャックは、何度かイベントに出展させていただいて多くの方から頂いたご意見を実現しました。サイズ的に無理だとあきらめていたのですが、基板用のジャックを無理やり突っ込んでみました。使い勝手は向上しています。
ケース加工を外部に委託したのは、多くの方に可能な限り同じクオリティーの物を使っていただけるよう検討した結果で、組立工程の問題です。音にはまったく影響はありませんが、見た目はより美しくなりました。月産台数も増やせそうです。
MIDI-IF for monotronのキット同様、詳細は以下をご覧ください。