2007年秋、チャンスがあって大阪に出かけた。
大阪の部品街として有名な日本橋で最近「ジャンキーだ!」と評判の高い「デジット」に突撃。物欲との戦いに敗れて、中国製のマジックアイ(6E2)を買っちゃった。まあ、負けに行くんだから問題ない。
おまけの資料として、参考回路図が付いていて、ワクワク。店頭では、多分、お店の方が組み立てられたサンプルアプリケーションが動いていて、さらに、やる気充填160%!
9月とはいえ、まだ残暑厳しくて、暑い時には触りたくないはずの真空管なのにコロっと決められちゃったかも。
大阪のジャンキー(ジャンクなパーツ萌えーな人の意味で、他意はない)がピラニアのように漁ったらしく、2週間後には店頭からは消えたそうだ。さらに、一度は消えた在庫がまた復活したらしい。いいぞ、デジット
(他にも準備中のコンテンツがいくつか残っているんだけど、不慣れな日本橋をエスコートしてくださった、大阪在住の知り合いに、感謝の意を表して、先行仮公開、記事として完成するかどうかは...っておい!)
部品と一緒に頂いた回路図はこちら。
手書きの回路図がジャンキーな気持ちを煽る。これを眺めながら、どう料理しようかと考えてみる。
半導体と真空管の大きな違いは、電源回路。3種類ある。A電源がヒーター専用。B電源がタマのプレートに掛ける電源。Cはグリッドに掛ける電源。ここは、C電源は使わなさそう。
真空管回路に使う電源には、1次側100Vのほか、100V以上と、6.3V、5Vの2次巻き線が出ていることが多い。5Vは整流管線用のヒーター電源。整流管って思いがけなく熱をだす管の1種類で、今時の工作では普通にダイオードでやるのが普通。使う人はあまりいない。6.3Vはヒーター用の電源。ちなみに、デジットではコレを考慮したトランスも売ってたのだそうだ。僕は気がつかなくて買い損なった。
図面によれば、ヒーターは6.3V。パワー管ならともかく、300~450mAぐらいかな。まあ、1Aあれば十分。ひょっとすれば、1本ぐらいなら球の追加もできる。
B電源は、250Vと出ているけど、負荷抵抗が1M。玉がゼロバイアスになって、ほとんどショート状態になったとしても1MΩに250Vで0.25mA。コッククロフト・ウオルトン回路など、昇圧系の回路で生成しても2mA程度はとれるのだそうで、そっちでクリアするほうが良いかもと思いつつも、大阪から戻って次の週、秋葉原で、6.3V/1Aのトランスと100V:200V(5VA)の絶縁トランスを手に入れた。ナニは無くても電源だろう。
というか、電源始めると、ハマル。とりあえず、ちびっと動かしてみる程度だし、なんちゅーか、てきとーにやっつけたい。
今回手に入れた絶縁トランスには、1次側は0-100-110-115V、2次側が0-200-220-240Vのタップが出ていて、1次側の100Vを115Vのタップに接続したり、工夫すると、結構電圧のバリエーションが取れる。5VAだから,DC250Vなら12mA程度なので、本アプリケーションには最適。というかオーバースペックかも。
リップルフィルターに食わせる分があるとしても、まあ、250V前後の電源はこれでいけそう。
ナニを作るにしても、部品の特性を知るのは大事、ということで、電源だけ組み立てて、あとはバラックで、適当にグリッドの電位を変えてみながら、動作を見てみることにした。
ケースはタカチのMBシリーズの中から、90X60X125mmのMB-3を選んで失敗。小さすぎる。
先日組み立てたマイクアンプ専用のレベル監視ランプの代わりに使うことを考えていたので、キャノンの入出力端子が必要なんだけどトランスと電源スイッチを入れたらもうスペースがない。100Vのケーブルやヒューズボックス、ギリギリ収めた。このまま実験電源化しそうな予感。
電源のケミコンは普通の縦型で小型のものなのでやっぱり、基板に取り付けるのが一番自然。小さくきった蛇の目基板に取り付けて、ケース内に2mm厚で10mm角のL字アングルを小さく切ってタップでねじを切った基板保持金具を作った。整流のブリッジと、フィルタの抵抗も全部子ここに乗せてある。
| Eg | Ep | 光り方 |
| 0V | 1.7V | - |
| -1V | 17.6V | ![]() |
| -2V | 34.0V | ![]() |
| -3V | 49.5V | ![]() |
| -4V | 64.5V | ![]() |
| -5V | 79.0V | ![]() |
| -6V | 92.6V | ![]() |
| -7V | 106.1V | ![]() |
| -8V | 118.7V | ![]() |
| -9V | 130.3V | ![]() |
| -10V | 140.5V | ![]() |
-10V | B=228V | ![]() |
-10V | B=273V | ![]() |
写真ミスって、228V版ピンボケでゴメン。ただ、明らかに、電圧が低いほうがたくさん光るらしい。
EPはプレートの電位。ゲートの電位が0Vに近いほうがたくさん電流(1Mの抵抗の電位差がでかくなる)が流れている。普通の3極管と同じ動作をしているのがわかる。魔眼管とかおどろおどろしい名前の割に、実は普通の3極管の一種らしいことは想像できる。
ただ、普通の3極管だとしたら、グリッドが0Vになったら、カソードプレート間に電流流れちゃって、場合によっては自分の発熱で燃えちゃうんじゃないかとか、ちょっと心配。
流れる電流がちびいから平気なのかしら?ただ、これって、基本的にはDC突っ込んで使う前提の球なんだろうな。ゼロバイアスのオーバードライブ(熱暴走)の心配なくつかっていい種類の玉なのかしら。
正しい知識のある方にフォローいただければ幸いです。
今回の実験では、グリッドに掛ける電圧と、プレートの電圧は別回路なので、プレートとヒーターの電源だけ先に切ってしまうと、徐々にプレートの電圧さがるからか、光る範囲が部ワーッと広がりつつ暗くなっていく。
この実験から、グリッドの電位は固定にしておいて、プレートの電圧を変化させることで、光具合を変えることもできそうだ。
ただし、グリッドの変化は、数十ボルト単位だけど、プレートの電位を動かすには100Vオーダーで変化させなきゃいけない。
というか、1Mとかいう暴力的とも思える負荷抵抗は、グリッドに掛かる電位でプレートの電位を劇的に変えるためじゃないか、とさえ思える。
逆にいうと、5極管のスクリーン電圧を別の3極管のプレートに接続して、このグリッドの数ボルトの変化で、スクリーン電圧を制御して結果として5極管の増幅率をコントロールするタイプのコンプレッサというアイディアがぐっと現実的になったような気がする。実は、無線系の大先輩のアイディアで、昔の送信機のAM変調とか普通にこれでやってたそうだ。(横道にそれたな)
とりあえず、現段階では簡単に使うのって、実は無理?20V程度振らないと、感度低すぎ、ヤギ、ネギってかんじ。一ひねりしないと、半導体系のメカ類と一緒に使うのは無理を感じる。
基本的には、em87のバリエーションの玉らしい。
仕様書によれば、1.2から2mAぐらい流れるらしいが、この回路では負荷抵抗がでかすぎて、仕様書の数字の1/10しかながれてない。仕様書どおりに電流がながれるのなら、負荷抵抗を100kに付け替えても、同様の電圧降下がおきるはずなのかなと。米國特許は、
のなかのマジックアイ テスターや、 も参考になりそうだ。 どちらも「紙くい虫」さんが、MIXI内の氏の日記にて公開されたURLです